日本100名城

景色がきれいな城 ナンバーワンは? 竹田城

景色がきれいな城、というテーマでナンバーワンを考えてみたのですが、岐阜城の上からの景色もいいし、松江城もおすすめですし、ほかにもいっぱい、迷ってしまいます。

  • 松江城
    松江城
  • 岐阜城
    岐阜城

おもしろかったのは、天空の城と呼ばれる「竹田城」です。
こちらをご紹介することにします。

“天空の竹田城”を見る、ハウツー情報

竹田城

竹田城

上の写真は、空が明るくなってきた6時くらいの竹田城です。
反対側の山にある展望スポット、立雲峡から撮ったのですが、とってもきれいでした。
雲海に浮かびあがる城の姿が見えるということは、つまり、見ている自分はお城にいないってことですからね。もちろん、竹田城そのものに行って、そこで雲海に包まれながら見ることもできますが、話題になった雲海に浮かぶ姿は、離れた場所から見ることになります。

最近は、竹田城を見るため立雲峡に来ている人がものすごい数なんです。
あの人気ぶりにはびっくりしました。立雲峡は、車を持っていないとアクセスが難しく、普通の観光客はほとんどいけないところです。観光客でタクシーを使って来ている人もいましたけど、雲海が発生するのは早朝4時からですよ。最寄りの町も小さい町なのでタクシーがいるのかどうか、となるので、遠くの大きな町からタクシーで来ていたみたいですね。けっこう料金がかかっていると思います。

雲海が出る時期は、9月下旬から4月上旬といわれています。
時間帯は明け方からなので、霧に浮かぶ城の姿を楽しむには、日の出前に着いていなければいけません。夜明け前にぼんやりと青白く光る姿、日の出とともに陽光に照らされた姿、刻々と表情を変えていく様子はたしかに自分の目に焼き付けておきたいものです。

だから、夜明けが遅い11月中旬くらいが一番いいと思います。ただし、気温が低くて寒いです。
私が行ったときは、豊岡という一番近い宿泊地となる町を、朝の5時くらいに出て、車で30~40分かけて麓にある駐車場に到着しました。ここからはトコトコと山道を歩いて登っていくのです。

ようやく着いたと思ったら、展望広場は3段階あって、雲が薄くなるのを待たなくても見えるのが一番上になっています。上から3番目までは簡単に着けたものの、そこから2番目、一番見える最上段へと行くのが至難の業。ものすごく混んでいて結構時間かかるんですよね。

ちなみに、早朝の出発時間にチェックアウトしていかなければならないのは、もったいないですよね。宿に帰ってきた頃には既にチェックアウト時間を過ぎてしまっているので……。

竹田城に集まる人たち

雲海に浮かぶ天空の竹田城に集まる見物客。その多くは、城が好きというわけでなく、カメラマンなんです。インスタグラムに写真を載せて共感を得たいという人たちがほとんどですね。

私と同行した仲間は、本当の城好きな人たちです。
展望広場から城を眺めながら、どういう風に殿様は城を造ったのか、どこから敵が攻め込んだのか、あそこを落とす攻略法はどうか、これはどうなんだ、とあれこれ想像をめぐらせるのです。
ただ、離れた距離だし、城が雲に隠れる時間帯に行っているので、その想像も難しいですね。

なお、城を上から見下ろすように眺めたときは、マチュピチュ感がありますね。
なるほど遺跡っぽいよねーという感覚になります。
単に、雲海に浮かぶフォトジェニックな城だ、と違った方向で人気が出て、ちょっと立ち寄りがたいお城になってしまったのが残念です。すぐにブームに飛びつく、日本人の悪いところですね。

城の楽しみ方を知っているから腕の見せどころ

竹田城は、兵庫県なので、大阪から行く人もいるし、やっぱり立地がいいんですよね。
前回紹介した岡城は、大分県の豊後竹田というところなので、よっぽど好きじゃなければ、大分県の人以外は行かないんじゃないのと思います。観光スポットと同様に、お城の場合も、大都市からの交通の利便性に左右されてくるところがあります。

単純にお城だけをめぐるのであれば、最短距離で行ってしまうのですけど、「続100名城」に掲載されている城は、立地の悪いところが結構あるんですよ。
ただ原っぱだけしか残っていない城跡など、残念なものもあります。交通費を片道何万円もかけて、原っぱだけの城へ行ってスタンプをゲットするという旅は、どうしてもコストパフォーマンスが悪くなってしまいます。

だから、城めぐりがメインではなく、親子の旅の中にマニアックな城も入れて、ついでに寄れちゃったよね、といったプランにするなど考えています。
娘の笑顔が見れた上に、このマニアックな普通行かない原っぱの城跡でスタンプ押せちゃったということであれば、そのスタンプのコスパは良くなります。

企画旅行でも手配旅行でも、より楽しめる旅を提案したい。
旅のスパイスとしての城だけじゃない、何か別の自然とか名所も織り込んだプランづくりが、ヒコシンラボの腕の見せどころじゃないかなと思っています。

(参考)
「竹田城跡」 公式サイト:http://www.city.asago.hyogo.jp/takeda/

当ブログでは、また、別の切り口でナンバーワンの城を紹介しますので、ご期待ください。

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