日本100名城

女城主の城 ナンバーワンは? 岩村城

100名城の中で、岐阜県に岩村城という城があります。
どちらかというと、あまりメジャーではないのですが、歴史的背景が興味深い城です。

大河ドラマで知られる、明智光秀の明智村が近くにあるのですが、ここは明智光秀にまつわる歴史の城ではありません。「女城主」という銘柄のお酒が岩村にあるとおり、女性が実質的な城主としてこの地を治めていたことで知られています。

武田家と織田家との領地争いの舞台となった城で、織田信長の叔母おつやが城主だった時期があります。おつやは未亡人でこの城を守っていたのですが、武田の武将の秋山信友が攻めてきたときに、落とされてしまうのです。
おもしろいことに、秋山信友は武力で落としたわけではなく、おつやを口説いて懇ろになってしまって手に入れた城なんです。このときの織田信長の怒りがものすごく、織田が力を盛り返した際には、この城を奪い取られ、秋山の子が張り付けにされてしまったといいます。
そんな歴史を持つ城なのですが、「女城主」という言葉はひとり歩きして、地酒にもなっています。

なお、ほぼ同時期に、岩村から南に下った遠江(現在の浜松市)にも、女城主の井伊直虎が活躍していました。こちらは直虎が主人公の大河ドラマになったのでご存知の方も多いかと思います。

岩村城のみどころ

このお城は、備中松山城と岩村城、奈良県の高取城と並ぶ日本の三大山城のひとつです。
山城といわれるだけあって、車で駐車場まで行ったあとは、山のてっぺんまで山道を歩いて登っていくので体力が必要です。上に行くと、ポツンポツンと石垣などの遺構が残っています。

同じ三大山城で、備中松山城と高取城にも登ったことがありますが、岩村城は本当にすごいですね。「続100名城」と違い、「100名城」に載っている城なので、ちゃんと石垣とかも残っていますので、ただハイキングに行くだけではなく、城めぐりしている実感があります。

歴史にまつわる話が豊富なことに加えて、酒蔵がある城下町は、現在もにぎやかで風情があり、とってもいい感じです。ちゃんと女城主という酒があって、きれいな和菓子も売っていたりします。

私が岩村城を訪れたのは、10月のちょうど晴れた日だったのですが、すごくよかった。
残された石垣と青空の風景はもちろん、お城までの結構な運動も、城下町の観光もよかったのです。なかなか岩村城のことを知っている人は少ないので、ここはすごくおすすめしたい。

なお、シーズン的には、暑い時期には行かないほうがいいですね。汗だくになるし、虫もいるので。冬は山に入れない時期もあるので、おすすめは10月、11月、12月、4月あたりでしょうか。

あわせて行きたい、おすすめの城があります

岩村城に行くなら、あわせて行きたい城の候補が3つあります。

1つ目は、とても有名な「犬山城」。日本最古の国宝現存天守は必見です。
犬山城へは、名鉄が走っていてアクセスがすごく良いです。逆に、岩村城へは車がないと厳しいので、先に岩村城に行くのがおすすめです。

2つ目は、岩村城にほど近い「苗木城」。
この苗木城も山城で、大河ドラマ明智光秀の舞台です。私が、再び岩村城へ行く機会には、まだ木曽へ行ったことがないので、この苗木城を訪れたいと思っています。

あわせて行きたい城の3つ目として、「岐阜城」もおすすめです。眺めが素晴らしく、なんだか天下を取った気になってしまいますよ。岐阜城はスタンプラリーにも選ばれています。

岐阜城

3つご紹介しましたが、どの城をセットにしてもおすすめです。

(参考)
「おんな城主のさと」岩村城 公式サイト:http://onna-jyoushu.iwamura.jp/

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